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2023/06/07

クライミングツアー

日本最大級の一枚岩!マルチピッチクライミング!【大長征ルート】

こんにちは!staffのヒロです!
今回初めてのBlog。
皆さんお付き合いよろしくお願いします!

4月末に宮崎県延岡市、鹿川渓谷上流部に座する標高1277Mの鉾岳。
ピークは雄鉾と雌鉾に分れており今回は雌鉾岳の大スラブに行ってきました!

岩質は花崗岩。何と言っても日本最大級の一枚岩の大スラブは圧巻でした!
今回は沢登りでも一緒に行っている友人O氏がパートナーです!


通りすがりのハイカーさんが応援を込めて撮影してくださいました!

そんな大スラブには沢山のルートが用意されています。今回はその中の1つ《大長征ルート》を登攀してきました!
ピッチ数は全部で11ピッチ!スラブ、トラバース、最終ピッチにはクラックが待ち構えておりかなり痺れるルート!
スラブではランナウトする箇所が多く神経を使うクライミングが要求されます。ルートファンディングも重要でした!
グレードは少し辛めに感じるルートでした。
※ランナウト…2つのプロテクションの間の距離が長い状態のこと


9ピッチ目の写真。ここも結構ランナウトするルート。
アクセスは車です。車は鹿川キャンプの登山者用駐車場を利用。料金を筒に入れていざ出発!30分ほど歩けば取り付きです。
アルパインやマルチと言うとまず取り付きにたどり着くことが1つの問題!迷わずに行くのが大変ですね。
しかし!ここは登山道を進むとしっかりと標識があり迷うことなく取り付きに行けます!素晴らしい。

登山道にしっかりとある標識の写真

取り付きから見上げる雌鉾岳は大迫力!今からこれを登るのか!?と一枚岩を目の前にして興奮が止みません!


取り付きから雌鉾岳を見上げた写真

早速取り付いていきます!
〇1・2ピッチ目のグレードはⅢ。5.4程度。45M。
ルートファンディングをきっちり行えば問題なし。ただ、ランナウト状態が続くのでメンタル核心。
1・2ピッチ目は手をつかなくてもいけるんじゃない?と思ってしまう緩やかな傾斜。調子よく歩いて行くと《ズルッ!》と片足を滑らせました…
その場で停止できましたが、そこから恐怖心が生まれてしまいました(汗)
なんと言っても1ピッチ目からランナウト状態が続きます『落ちたらどんだけ落ちるんだ…。』と不安との戦いでした。
ハンガーにヌンチャクを掛けロープをクリップした瞬間の安心感は今でも忘れられません。

2ピッチ目を相方O氏が登ってる時にビレイ中の僕

〇3ピッチ目のグレードはⅣ。5.5程度。35M。
少し傾斜がきつくなるがポケットやフレークも出てくるためルートファンディングが大切。2ピッチ目終了点から右上に上がり松の木を目指した。


3ピッチ目をO氏が登っているところ


3ピッチ目の終了点から4ピッチ目を撮影

〇4ピッチ目のグレードはⅣ+。5.5+程度。45M。
いよいよここからトラバースが始まる。右上の中央バンドを目指す。
※バンド…岩壁を横断するように続く棚のこと。岩棚(テラス)より狭くて長い事が多い。


4ピッチの終了点より。僕はどこでしょう?笑

〇5ピッチ目のグレードはⅣ+。5.5+程度。
本格的なトラバース。ボルト間は相変わらず離れているのため慎重に進みたい。1歩1歩丁寧に。ここから他のルートへの脇道が増える。バンド部分は長いので終了点でピッチを刻みながらバンド端を目指す。


トラバースの始まり

〇6ピッチ目のグレードはⅤ。5.7程度。
ここのトラバースが悪かった。6ピッチ目の中央部ほどで先のルートが隠れるような出っ張りがありそこを超えた辺りが核心。クライムダウンをしたりと試行錯誤が必要。リードでもセカンドでも落ちたらかなり振られる事が安易に想像できてしまう。
6ピッチ終了点は安心感のある足場がある。


相方O氏が6ピッチ目核心部に突入!


6ピッチ目終了点付近。アレックスオノルド風に撮る余裕ができる足場。


〇7ピッチ目は歩くだけ。
ただ、終了点を間違わないようにする必要がある。今回間違えてしまい他のルートに入ってしまいタイムロスをしてしまった。雌鉾岳の右側に流れる大滝目指して端まで行く。一の坊主の真下まで行く感じ。


7ピッチ目終了点から8・9ピッチを見上げた写真。

〇8ピッチ目のグレードはV。5.7程度。
1ピン目から距離がありその後もピン間は広い。ルートファンディングが重用でフレークや粒などを上手く使いながら登っていく。傾斜がかなり立ってくる。


9ピッチ目を登る僕。

〇9ピッチ目のグレードはV+。5.8程度。
8ピッチ目はフェース。ピン間は広め。ルートファンディングが重用となる。一の坊主の下に終了点があるためそこを目指す。


9ピッチの終了点。前日の昼までの雨で染み出しが凄かった。染み出しはここだけどあった。

〇10ピッチ目。
9ピッチの終了点から直登しそのままトラバース。景色は最高!今回は二の坊主辺りに他のルートの終了点があったため1度ピッチを切ったがそのまま行2と3の坊主の間までは行けそう。2と3の坊主の間には終了点らしい場所が見つからなかったので岩を使いセカンドビレイを行った。最終ピッチの下方にシステムを作り最終ピッチに備えたが、ロープが岩に擦れて操作が少しやりずらくなった。

最終ピッチ一つ手前の終了点

〇11ピッチ目のグレードはⅣ。5.5程度。
ハンガーが下部にしかなくカムを使用。DMMのドラゴンカムの4or5辺りが使えた。


最終ピッチに挑む相方O氏

ルート間違えなどで想定以上の時間が掛かってしまいましたがこの夕焼けを見られて帳消し。






今回はダブルロープで行きましたが、シングルロープでも問題は無さそうです。
基本的にはハンガーがしっかりあるのでヌンチャクがあれば問題なし!最終ピッチのみカムがあれば安心です。

下山は登山道があるため安心して下山できました。
登攀中に他のルートに迷い込んでしまいタイムロスが響き日が暮れて
マルチや登山にはヘッデンは必携ですね!(笑)
帰りにパックン岩に寄って記念撮影。
登攀力、ロープワークは継続しないと身に付かない技術ですね。
日頃の努力や継続で山での安全性や遊び方の幅が広がります
正直言うと、自分もここまでできるようになるとは思もっていませんでした。
一歩踏み出したことに後悔はないです!
気になる方はぜひお話をしましょう!話はタダですよ♪

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